矢口高雄の独り言

「日本人の場合」  更新日時:11/05/25



国際通貨基金(IMF)の専務理事だったフランス人のドミニク・ストロスカーン(62歳)が、
アメリカのホテルで接客係の女性に性的暴力をはたらいたとして、当局に逮捕され失脚した。
サルコジ大統領の有力な対抗馬として、次期フランス大統領の呼び声が高かった人物の転落である。

この醜聞を受けて書かれた新聞のコラムがあまりにおかしかったので、その日の日記にメモしておいた。
不覚にも新聞名を書き忘れていたため、それを記せなくて申し訳ないが、
とにかくそのメモを紹介しよう。

無人島ジョークだった。マンガには孤島マンガというジャンルがあるが、それを想像していただきたい。
設定はこうだ。もし絶海の無人島に二人の男性と、一人の女性が孤立状態になったとしたら・・・である。

○アメリカ人の場合
女が一方の男と結婚し、離婚した後もう一人と結婚する。

○ドイツ人の場合
一組の男女が結婚し、残った男が戸籍係となる。

○スペイン人の場合
男二人が決闘し、勝者が女に求婚する。

○フランス人の場合
男女一組が結婚し、もう一人の男が女と不倫をする。

○日本人の場合
どうしたものか判断出来ず、本社にデンワで指示を仰ぐ。

新聞のコラムを丸写ししたようなものをブログに載せるのは、著作権の侵害に当る行為ではないかと
不安に思うが、あまりに鋭いジョークにハラワタがよじれるほど笑い転げてしまったので、
かくのごとくに掲載させていただいた。
コラムの執筆者にはご寛容のほどをお願い申し上げる。

アメリカ人の結婚と離婚は、ハリウッドスターが繰り返す日常茶飯事に象徴される。
ドイツ人の戸籍係は堅実な秩序を重んじる国民性の表れか。
スペイン人の決闘は、闘牛に歓喜し、情熱なフラメンコのリズムに乗って踊るカルメンを想起させる。
フランス人のそれは、男女のスキャンダルに鷹揚なお国柄もあろうが、
まさにIMFのドミニク・ストロスカーンを皮肉っていて秀逸だ。

しかし、最も傑作なのは「日本人の場合」である。
原発事故という最悪な国難にもかかわらず、その判断力の曖昧さとスピード感の欠如はまさにそれだ。
マニュアルがなければ何一つ判断出来ない。
ひたすら責任を回避し、お上の支持なしには動こうとしない小役人体質そのものである。

もっとも、絶海の無人島に孤立した人間がどうやってデンワで伺いを立てることが出来るのかは疑問に残る。
ケータイ電話全盛の昨今ではあるが、大震災時には多くが機能しなかった。
かりに通じた場合でも、まず救助を求めるのが先決だろう。

オット・・・興冷めするようなことを言ってしまった。
これはあくまでもジョークの世界である。ジョークに難くせをつけたり、細かな詮索を
加えること事態がナンセンスと言わざるを得ない。






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